甘き死の花、愛しき絶望
「ええ、死にたい方の手伝いをしました。
花葬者がそのまま亡くなると、一般人から死傷者が出かねないので」
「それで花葬者を燃やしてヒーロー気取りか?
やっぱり、お前が殺したんじゃないか!」
中年サラリーマンの言葉を聞いて、若いOLが、金切り声を上げた。
「人殺し!
そうよ! このヒト人殺しだわ!」
「おい、人殺しだとよ! 殺人犯!」
一人が白髪の少年を糾弾し始めると、後は、とめどなかった。
今まで遠巻きに見ていたヒトビトが、一斉に少年に向かって押し寄せる。
自分たちの『正義』を振りかざし、少年を追い詰めるように取り囲む。
すると、最初に声をかけた中年のサラリーマンが、少年にぐっと近づいた。
「黙ったままじゃなく、何とか言え、この、殺人鬼!!!
素顔を見せろ!
こんな状態で、サングラスなんか、してるんじゃない!!」
これだから、最近の若者は!
などと、更にお門違いなことを怒鳴って、中年男は、白髪の少年のメガネを勝手に剥ぎ取り、息を呑んだ。
サングラスのように濃いレンズのメガネに隠れてた目に驚いたのだ。
花葬者がそのまま亡くなると、一般人から死傷者が出かねないので」
「それで花葬者を燃やしてヒーロー気取りか?
やっぱり、お前が殺したんじゃないか!」
中年サラリーマンの言葉を聞いて、若いOLが、金切り声を上げた。
「人殺し!
そうよ! このヒト人殺しだわ!」
「おい、人殺しだとよ! 殺人犯!」
一人が白髪の少年を糾弾し始めると、後は、とめどなかった。
今まで遠巻きに見ていたヒトビトが、一斉に少年に向かって押し寄せる。
自分たちの『正義』を振りかざし、少年を追い詰めるように取り囲む。
すると、最初に声をかけた中年のサラリーマンが、少年にぐっと近づいた。
「黙ったままじゃなく、何とか言え、この、殺人鬼!!!
素顔を見せろ!
こんな状態で、サングラスなんか、してるんじゃない!!」
これだから、最近の若者は!
などと、更にお門違いなことを怒鳴って、中年男は、白髪の少年のメガネを勝手に剥ぎ取り、息を呑んだ。
サングラスのように濃いレンズのメガネに隠れてた目に驚いたのだ。