太陽と月
太陽と雲
次の日――
目覚めた時には、大西主任は既に部屋にはいなかった
あの後、神経の図太い私はぐっすりと眠りについた
微かな胸の痛みを覚えたけど、睡魔には勝てなかった私
もんもんと考えていると、気が付いたら朝だった
グシャグシャになった髪を簡単に整えて、部屋を出る
すると目も眩む様な眩しい光が目の前に溢れて、思わず目を閉じた
「主任?」
ゆっくりと目を開けて、辺りを見渡す
それでも、見た感じ人の気配はない
ウロウロとあてもなく足を進める
すると
「――・・・いい匂い」
披露宴会場に隣接する厨房の近くに着いた瞬間香る、花の香り
導かれる様に足を進めていくと――
「お。食いしん坊が来たな」
現れたのは、朝日を浴びて悪戯っ子の様に笑う大西主任だった