太陽と月
「――あつっ!!!」
上から降ってきたお湯の熱さに、勢いよく腕をひく
それでも反応が遅かったせいか、熱湯をそのまま腕に直接かぶってしまった
「大丈夫か!?」
勢いよく引いた体を、そのまま抱き留める様にして大西主任が後ろから受け止めた
それでも既に真っ赤になった腕を見て、私を抱える様にしてシンクの中に腕を突っ込まれる
勢いよく蛇口をひねって、水を出した主任
滝の様に流れ出た水が腕にかかって、痛みが走る
「いたっ」
「悪い。少し我慢してくれ」
痛さに顔を歪めた私にそう言う主任
私を後ろから包みながら、腕を掴んで赤くなった箇所に水を当てている
まだ少し生ぬるかった水のせいで、痛みが腕から駆け上がってくる
涙が出そうな痛さに、唇を噛みしめる
それでも、ちょうど主任の顔が私の耳元にあるせいか、主任の声が耳元で鳴る
ゾクゾクと駆け上がるものに、ぎゅっと目を瞑った