太陽と月




「好きです」





零れた言葉は、天井の高いチャペルに響いた

その言葉を聞いて、椅子に座りながら膝に肘をつけてアイスの袋を眺めていた主任の肩がピクリと微かに動いた

そして、ゆっくりと大きな瞳を私に向けた



アーモンドみたいな大きな瞳

微かに見開いた瞳には、今

私だけが映っている



たった一瞬

それだけの事なのに、涙が出るくらい嬉しかった




「好きなんです―――大西主任の事が」




嬉しさなのか、緊張なのか

微かに声が震える


ギュッと拳を握りしめたけど、今度はカタカタと足が震えだした



そんな私をじっと見つめる主任

大きな瞳は一度も揺らぐ事なく、ただ真っ直ぐ私を見つめている


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