太陽と月



「本当…私ってバカだなぁ」



ポタポタと落ちる涙が、床に水溜りを作っていく



後先考えずに突き進むのは、私の悪い癖

積み上げてきたものを壊したのは、私



――もう、戻れない



そんな言葉が、浮かぶ



でもそれは、踏み込んではいけない大西主任の領域に足を踏み込んだ、私の罰

主任を傷つけた私への罰




「好きだよぉ…主任」




それでも、バカな私は何度でも言う

だって


こんなに涙が出るくらい

好きなんだから
< 164 / 353 >

この作品をシェア

pagetop