太陽と月


「うぅ~~…」


込み上げてきたものに抗う事なく、涙を落とす

すると、ポロリと零れた涙と子供の様な鳴き声を上げた私を見て目を丸くした莉奈さん




「どっ、どしたの!? 花音?!」

「うぇ~ん…」

「えぇ-!? 何!? 何があったの!?」




立ち尽くしながら、ボロボロと涙を零す私に急いで駆け寄ってきた莉奈さん

まるで、お母さんの様に私の顔を覗き込んで、頭を優しく撫でてくれた



それでも、泣きじゃくって何も言えない私を、ゆっくりと部屋の中に入れてくれた







「大丈夫?」

「――うん」

「落ち着いた?」

「――うん」



ベットの端に座り込んだ私の背中を優しく撫でながら、そう言う莉奈さんにコクンと頷く

すると、安心した様に小さく溜息を吐いて、ポンポンと私の頭を優しく叩いた莉奈さん




「で? どした? なんかあった?」




優しく微笑んで、そう問いかけてくる莉奈さん

その優しい声色と表情に、心がほっとする

1人じゃないんだって、胸が暖かくなる
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