太陽と月
「今日の午後から、この前言っていたカップルが来る。まずは招待状の打ち合わせからだ。できるか」
両手いっぱいに抱えていた資料を、ゆっくりと星野支配人のデスクの横に置いていると、依然画面を見つめたままの星野支配人がそう問いかけてくる
その言葉を聞いて、思わず体に力が入った
初めての私のお客さん
初めての1人での打ち合わせ
今までいろんな先輩プランナーの打ち合わせを見てきて、一応段取りは頭の中に入っている
それでも、自分の言葉で何かを伝える事は初めてだ
本当はまだまだ不安で一杯だ
「頑張って..みます」
でも躊躇している場合じゃない
やるって決めたじゃないか
それに、もう私は社会人だ
いつまでも甘えていられない