太陽と月


朝一番に出社して

一番最後に帰る



一見ハードそうに見えるけど、楽しくて楽しくて、ちっとも疲れなかった

それでも、気がつけばいつも大西主任を目で追いかけている自分がいる



誰かと楽しそうに話す主任

黙々とパソコンをうつ主任

太陽みたいな笑顔でお客さんと話す主任



どんな表情の主任を見ても、息ができない程苦しくなる

それでも、一緒に仕事をする事はあっても、以前の様に話す事は少なくなった



同じ空間にいるのに、すごく遠くに感じる

それがなんだか、とても悲しかった






「ふぅ~」



まだまだ慣れないパソコンのキーを打ち終って、息を吐く

周りを見れば、もう社員は誰もいなかった



今にも痙攣しそうな手を閉じては開いてストレッチをする

チラッと時計を見れば、もう夜の10時を回っている



もっと効率良くすれば早く終わるんだろうけど

もともと何もかもトロイ私


人一倍時間がかかってしまう


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