太陽と月
「経験や知識がなくても感動は作れる。誰かを喜ばせたいって気持ちがあればね」
柔らかく笑ってそう言った後、勢いよく重たい扉を開けた大西主任
途端に目の前に広がるのは、真っ白なバージンロード
私の足元から、真っ直ぐに祭壇まで伸びている
「わぁ...」
その光景に、思わず声が漏れる
女の子なら誰もが夢見る世界
人生で一番輝ける瞬間
導かれる様に一歩中に足を踏み入れると、そこは異世界だった
天から降り注ぐ太陽
眩しいほどのバージンロード
まるで、天国
「ここで、一緒に夢を創ろう」
言葉を失った私に、優しくそう言う大西主任
太陽に負けないくらい眩しい笑顔で微笑んだその姿に
私は一度、大きく頷いた