太陽と月


うっと言葉に詰まると同時に変わりにと言わんばかりに、お腹がぐぅ~っと返事をした

静まり返った事務所の中では、耳を澄まさなくてもハッキリと聞こえた爆音


その、あまりにも色気のない音に徐々に顔が真っ赤になっていく




ちょっと~!!

何も今鳴らなくてもいいじゃない~!!




恥ずかしくて火を噴きそうな顔を思わず下げた

すると




「あははっ、何その空腹時のモデル音みたいなの」




降ってきたのは、いつぶりに聞くだろう

大西主任の明るい笑い声だった



導かれる様にして顔を上げると、ケラケラと笑う大西主任がいた

大きな瞳を歪ませて、お腹を抱えて笑っている




その姿がなんだか嬉しくて

つられる様にして、私も笑った
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