太陽と月








「――瀬川」



不意に名前を呼ばれて、うっすらと目を開ける

ぼんやりとした視界の中で、目の前の男の人が何か言っている




何言ってるんだろう

でも...眠たいよ


重たい瞼がまた落ちて行きそうになる

すると




「瀬川」




今度はハッキリと聞こえた声

その声に勢いよく瞳を開けて、飛び起きる



それと同時に、勢いよくガツンと何かに額をぶつけて、再び後方へ倒れ込んだ

チカチカと2.3個の星が目の前を飛び交う中、ぼやけた視界が一気に晴れた



そこには、同じように額を押さえながら悶絶する大西主任がいた

< 203 / 353 >

この作品をシェア

pagetop