太陽と月
大丈夫。
の意味を込めて、ペコリと挨拶をする
すると、暗闇の中で小さく頷いた後
片手をヒラリと上げて、車を静かに発進させた主任
「お疲れ様でした」
小さな声でそう言った言葉は聞こえているか分からないが、前を向いたまま微かに手を振る主任の車を
私は見えなくなるまで見届けた
ドクドクと心臓が大きく鳴る
どんな小さな事も吸収して、好きが大きくなる
この胸に咲く、恋の花は今も満開だ
「好きだよぉ...」
壊れてしまいそうな胸の痛みを押さえて
ずっと、既に見えなくなった車の影を
私は追った