太陽と月
陽だまり
「それでは、余興の打ち合わせを始めさせてもらいます」
すっかり日も落ちた平日の夜
仕事を終えた様子の新郎の友人達が打合せ室に集まっていた
今日は新郎側の披露宴での余興の打ち合わせ
新郎さんと同じ様に元気で楽しそうな人達だ
「実はDVDと連携して、何かやろうと思ってるんだけど、まだ撮影とかしてなくってさ~」
「でも、みんな仕事してると、なかなか時間作れね~よな~」
ワイワイとまるで同窓会の様に話し出した友人達の会話をカリカリとメモしながら、相槌をうつ
余興の打ち合わせだけだという事で、今日は星野支配人は同席していない
「では...こちらで準備するものはマイクだけですね」
「あ、あとプロジェクターって貸してもらえるんですか?」
「あ、はい。大丈夫です」
不安に思う感情を押し込めて、笑顔で必死に対応する
本当は内心ハラハラしているけど『このプランナー本当に大丈夫か?』って思われない様に、慣れている様に振る舞った