太陽と月


「むふっ...むふふふふっ」




頼りにされてる

プランナーとして認められた

相談にのってほしいって!!



込みあがる笑みを押さえる事なく、壁に向かってクツクツと微笑んでいると





「――え。大丈夫?」




不意に声がかかって、勢いよく振り返る

すると、営業から帰ってきたのであろう大西主任が訝しげに私を見ていた




「おっお疲れ様ですっ」

「お疲れ――なんか、不気味な声が聞こえたけど、大丈夫?」

「え? あっ、そんなの聞こえました?」

「――確かに聞こえた」




徐々に赤くなる顔を背けて、視線を泳がせる



「打合せ?」




すると、観察力のすごい主任が携帯を握りしめている私を見て首を傾げる

まさかの図星を突かれて、勢いよく主任の顔を見た

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