太陽と月
それでも、こんな中途半端な関係も嫌だった
このモヤモヤした気持ちをスッキリさせたい
この気持ちを知ってほしい
私を見て欲しい
でも、拒絶されるのが怖い――
そんな矛盾した気持ちが左右して
グルグルと頭の中を駆け回っていた
そして――気が付いたら、挙式当日を迎えていた
「とうとう...きた」
「何か言ったか」
「・・・いえ。星野支配人、今日は私頑張ります」
「あぁ」
駐車場で星野支配人と並んで新郎新婦をお待ちする
お互い視線を絡ませる事なく、ただ真っ直ぐ前を向いて話す私達
星野支配人には、今回とってもお世話になった
ドンクサイ私を陰ながらサポートしてくれて、前日の確認も問題なく進んだ
「肩の力を抜け。大丈夫だ」
ぐっと奥歯を噛みしめた私を横目で見て、不敵に笑った星野支配人
眩しい程の太陽の光を浴びて、今日も相変わらず完璧な意出立ちの星野支配人