太陽と月


ホカホカと温まった体

ヤル気が一気に体の中に芽生えて、満開の花を咲かせる


すると




「星野支配人」




どこか聞き覚えのある声が聞こえて、勢いよく振り返る

すると、少し離れた所からこっちに駆け寄ってくる姿が見えた




「どうした大西」

「すいません。お客様からお電話です」

「今、こっちもお客様が来る」

「――そうお伝えしたんですけど、どうも急用の様で」

「――分かった。大西は俺の変わりにお出迎えを。すぐに戻る」

「分かりました。フロント、2番に村井様です」




そんな主任の声を聞いて、スタスタと建物の中に向かった星野支配人


ポツンと広い駐車場に残された、私と大西主任

揃って、颯爽と駆けていく星野支配人の背中を見つめた



どこか気まずい空気が一瞬流れる




「準備は万端か」




そんな中、不意に口を開いた大西主任

ゆっくりと視線を上げると、大きな瞳で私を見つめる大西主任がいた


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