太陽と月
「これ、何っていう薔薇かな~」
星野支配人に教えてもらった通り、ガーデンの水やりをやりながら、薔薇の鑑賞をする
ふんふんとご機嫌に鼻歌を歌いながら、ピンク色と赤が入り交ざった花を左右から見つめる
薔薇なのは分かるけど、こんな2色が入り交ざったのなんて初めて
さすがは薔薇の館と呼ばれているだけあるな~
見渡す限り、様々な薔薇がガーデンにも式場の至る所にも飾られている
なんだか、まるでどこかの薔薇園に来ているみたいだ
そんな事を思いながら、朝を日差しを体中に浴びながら、水を弾いてキラキラと輝く薔薇を見つめていると
「それは、モダンタイムズっていう薔薇だよ」
急に背後から声がして、その場で飛び上がってしまった
そして、その勢いを殺す事なく後ろを振り向くと
「あははっ、ゴメン、驚かせたね」
大きな箒を持って、ニッコリと笑う大西主任が立っていた
その姿が朝日を浴びて、本当に眩しい