太陽と月
「それから、俺の中で何かが変わった」
「何かって...何です?」
淡い期待と不安の入り混じる中
消え入りそうな声で、そう問いかける
すると、ゆっくりと私の方に体を向けた主任
祭壇の前
私と主任は向き合った
端正な顔が私を見つめる
大きな瞳が、揺れる事なく私を映している
「瀬川の事を、部下として見れなくなってた」
真っ直ぐに私の顔を見て、そう言った主任
優しく大きな瞳を細めて、私を見つめている
その言葉と、その優しい眼差しに一気に涙が溢れる
思ってもみなかった言葉に、心が震える
だって―――
それって...
「それって...」
心の声が、口から零れる
頬を伝う涙が、顎先からポタリと落ちた