太陽と月
第2章

始まりと終わりの鐘




――鐘が鳴る




天高くまで2人を祝福する様に、いつまでも、どこまでも鳴り響く

カランカランと美しい音色で




目の前に映る景色は、眩しい程輝いていて

皆、両手いっぱいに持った薔薇の花びらを、純白のドレスに身を包んだ彼女の上に降らせている



ハラハラと色とりどりの薔薇が、天に舞っては、落ちていく



ハラハラと

ハラハラと




愛しい人は、まるで天使の様に美しくて

思わず目を細めた



だけど、その隣にいる人は

俺ではない



誰よりも男らしく

誰もが羨望する





俺の上司―――


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