太陽と月
ゆっくりと俺の元まで歩み寄ってくる2人
太陽に負けない程の笑顔を振りまいている姿を見て
彼女は今、世界で一番幸せなのだと思う
誰よりも、幸せなのだと思う――
不意に目が合って、柔らかく微笑む彼女
応える様に微笑み返すと、幸せそうに手を振った
「大西くん」
その唇から零れる声は、何度も俺の心を締め付ける
今も昔も、俺の世界を彩るのは彼女だけだと改めて感じた
その声も
その瞳も
その笑顔も
もう、なにもかも
あの人のものなのに