太陽と月
◇
不意に一度頭に激痛が走って、目を覚ます
重たい瞼を開けると、見た事もない天上がぼんやりと見えた
そんな霧がかかった様な世界の中で、時計の針の音が耳を打つ
――朝の4時半
まだ、太陽も昇っていない時間
カーテンの隙間から差し込むのは、まだ月明かりだ
その光を横目に、ゆっくりと重たい体を起こす
その途端に、ギシッとスプリングが鳴って
ここがベットだという事に気づいた
――そして、自分と隣に寝ている女性が裸だという事にも
布団の隙間から見える白い肌
少し茶色がかった髪が、ベットの上で渦を巻いている
でも、小さく寝息をたてるのは
名前も知らない女性