太陽と月
眩暈を憶えて、思わず目頭に手を当てて強く瞳を閉じた
その瞬間フラッシュバックする、愛しい彼女の寝顔
飽きる事なく、ずっと眺めていた寝顔
幸せだった、あの日――
それでも、隣で眠るのは違う寝顔で
名前も知らない女性で・・・
その途端に襲い掛かる、計り知れない空虚と喪失感
夢と現実の狭間で、俺は我に返る
悲しい程の
虚しい程の現実が襲い掛かる
「何やってんだよ...俺っ」
小さく呟いて、力任せにベットを殴りつけた
好きでもない女抱いて
信じられないくらい、虚しくて
隙間を埋めるはずが、余計に思い出す
思わず歯を食いしばって、狂ってしまいそうな心を抑える
強く瞳を閉じた瞬間、思い出す
昨日の夜の事――