太陽と月
もし、楽しかったあの頃に戻れるなら
俺は何だって捧げる
彼女と共に歩む未来は望まない
だって、何度やり直しても
きっと、彼女はあの人を選ぶから
俺がどうやっても敵わない
あの人に――
だから、ただ側で笑っていれるだけでいい
それでも
今は、それすら叶わない
「涙って枯れないんですね」
何か一つ終わる度に、俺の心は悲鳴を上げる
息もできない程苦しくて、思わず立ち止まってしまう
その度に、溜まっていた何かが堰をきって溢れ出す
枯れてしまえばいいのに
そう思うのに、彼女を想う涙は一向に枯れてはくれない
流れる涙の意味も
もう俺には分からない