太陽と月


世の中はどうして

思いのままに動かないんだろう



そう感じたのは、夏のある暑い日

―――彼女との、突然の再会だった




久しぶりにあった彼女は、心の準備ができていなかった俺の心を

いとも簡単に攫っていった




真っ青なワンピースが網膜を焼いて

変わらない笑顔が胸を焦がす




――――忘れられるはずがない




蓋をしていた気持ちが、その姿を見ただけで、一気に溢れる

タイムマシンで戻った様に、あの頃と同じ気持ちに戻る




悔し涙で朝を迎えた

あの頃に戻る―――


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