太陽と月


真っ直ぐ新郎の元まで伸びるバージンロード



涙を浮かべる父親と腕を組んで

一歩一歩足を進めていく

透き通ったバイオリンの音と聖歌隊の歌声が、心に響いて言葉を失う




――俺達は感動を売る仕事だ――




そんな時、脳裏をかすめる大西主任の言葉

不安でいっぱいだった私に、そう言ったのを思い出す



そして、その言葉にの意味が今ようやく理解できた




感動を売る




確かにそうだと思った

形のないものを作り上げて

みんなの力でそれを実現させる



すごい仕事だと思った

そして、この空間を作った人達の中に、自分がいる事が誇りに思えた


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