太陽と月
それから晴天の中でフラワーシャワーとバルーンリリースを行う
初めて見るその光景に、参列者と一緒になって歓声を上げてしまった私
その後流れる様に披露宴会場にお客様をお通しする
パタンと閉じた会場の扉の側で、一度安堵の溜息を吐いた
なんか、あっという間に終わっていくなぁ
そんな私を見て、何か思案している様子の大西主任
その表情を見て、何だか嫌な予感を感じながら首を傾げた時
「――じゃぁ...新郎新婦を入場後に席まで案内してみようか」
驚く提案をサラッと言ってのけた
「え!? え!? 今ですか?!」
「うん。会場の真ん中を歩く様にして案内して高砂に連れて行けばいいだけだから」
「でっでも! 私やったことないですっ」
「大丈夫、俺も側にいるから」
満面の笑みでそんな事言われたら何も言えない
うっと言葉の詰まる私を見て
「大丈夫。やってみな」
そう言うもんだから、コクンと頷くしかなかった