太陽と月
「私の…カラーか‥」
そう言われて、確かにと思った
今日で4件営業でお客様の元に周ったけど、話してる内容や大西主任の話し方は微妙にどれも違った
ものすごく明るかったり
少し落ち着いた感じだったり
それはお客様のタイプに合わせて、話していたんだ
「なんだかカメレオンみたいですね」
「あははっ! なにそれ、初めて言われた」
「奥が深いですね、営業も」
「瀬川ってたまに年寄みたいな事言うよね」
ケタケタと笑う大西主任を横目に睨みつけて、胸に抱いていたノートチラリと見る
私色のカラーか...
こんなドジな私でも、誰かの結婚式を作る事ができるのかな
でも、大西主任や先輩達を見ていると思う
私もやってみたいって
本当に楽しそうに仕事をするから
楽しくて楽しくて仕方ないって、体中から出てる
「私も..なれるかな」
小さく呟いた言葉に、大西主任はただ微笑んでいた