太陽と月
「瀬川は新婦控室使ってな。俺は隣の控室使うから」
「はい」
「何かあったら言って」
毛布を片手にニッコリと微笑む主任
なんだか学生の頃の合宿みたいだ
大きく頷いて、おやすみなさいとお辞儀をする私を見て、手をヒラヒラと振りながら控室に入って行った主任
その姿を見届けてから、新婦控室に入る
新婦控室は豪華だった。
大きな鏡台に
1人くらいは楽勝に寝られる大きなソファー
色とりどりのフカフカのクッションが並べられている
そして、部屋に隣接しているトイレ
泊まるには十分だった
「はふぅ~」
ボスンと勢いよくソファーに倒れ込む
お酒の力もあってか、どこかフワフワしている
モゾモゾと先程貰った毛布を体に掛けて、近くにあったクッションを抱き寄せる
真っ暗な世界に聞こえるのは、外の雨音だけ