隣の芝生は青い
『芽衣子。まだここにいてよ』
ある日、私たちは仁の家に集まって数人でお酒を飲んでいた。優香や他の男の子たちが帰るなか、帰ろうとした私の手を、彼は握って引き留めた。
『え?あたし帰るよ』
『今日はなんか一人になりたくないんだ。』
『だったら優香を・・・・・』
優香を引き留めなよ。と言う途中で、私の唇は彼に塞がれてしまった。
『ほんとは引き留めてほしかったんじゃない?』
こんなこと言う男の人は初めてだった。