隣の芝生は青い



『・・・・・力ぬいて』



彼が私の中にゆっくりと入ってくる。



『・・・・・・あ』



仁の眼鏡を外す。彼の一重の目が好きだから。



『芽衣子』


彼が私の名前を呼ぶ。


何度も。


『・・・・芽衣子』



何度も。



あの瞬間だけは彼は私に夢中だったと
思ってもいい・・・?




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