神の戯れ
プロローグ


数分数秒狂い無く刻々と時を刻む時計台。


高く聳え立つその頂上で、1人の男性はこの狭い世界を見下ろしていた。




 「今度は一体何を企んでいるのかしら?」


唸る風を身に受ける彼に声をかけたのは1人の女性。


漆黒と純白の翼をはためかせ舞い降りた彼女は人ではない。
道を踏み違え闇に墜ちた天使である。




 「さぁ、何だと思う?」


 「質問に質問で返すなんて、相変わらず人が悪いわね、貴方」


 「ハハッ、何とでも言いなよ」


背後の女性を振り返る事無く言うこの男もまた人ではない。


彼はこの世界を創り出した創造神、誰もが崇める神である。











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