神の戯れ
「私より、貴方の方が大変なんじゃない?」
キプフェルを口に投げ入れたブレアはそれを噛み砕き言葉を続ける。
「私達のように力の弱い異能はこの身から放たれる力をプロテクトする事が可能。だけど貴方のような膨大な力を持つ者はその力をプロテクト出来ない。故に貴方は人々から居場所を特定されやすく、その正体が直ぐにバレ攻撃の対象となってしまう。そんな貴方の方が、この世界では生きにくいんじゃないかしら」
異能者は人とは異なる為、その身から特有な力を放っている。
人と異能とを区別し攻撃対象を特定する為の目印がその力。
異能者も人々から逃れる為放たれる力にプロテクトをかけてはいるが、不老不死の彼、アスラはそれが叶わない。
身に纏う力が膨大過ぎる余り、プロテクトの許容範囲を超えてしまい意味をなさないのだ。