神の戯れ
ブレアと別れ北へと足を向けたアスラ。
彼は純白に彩られた雪山を登っていた。
曇天の空からは雪が終始降り続け、吹雪く風は何時になっても止む事は無い。
山頂に近づくにつれてその威力は強まり、アスラの視界を遮り進める足の邪魔をする。
「ん……?」
山頂まであとどれ位だろうと見上げた彼の瞳に映る1人の少女。
まだ幼い少女が独りでこんな雪山の奥深くに居るなんて不自然だ。
彼女がブレアの言っていた変わり者、力を隠す事無く放出し続けている者なのだろうか。