神の戯れ
「人と異能、互いに存在を認め共存してきたこの世界。だが果たして、誰もが幸せに暮らせているのだろうか?」
誰に問うたか分からない言葉を投げかける神、アンコル・エルストル。
彼の言葉に首を傾げる堕天使、フェルス・シーヴズは不思議そうな顔をする。
「異能は隠れるように闇に生き、人は目に見えぬ恐怖を胸に怯え生きてきた。そんな世界が幸せだなんて全く思えない。だからこの際、どちらがこの世界を征する価値があるか決めようと思ってさ」
「それは争いを起こすと言う事かしら。人と異能を戦わせる気?」
フェルスの言葉に肯定の意を示し頷くアンコル。
怪訝な顔をしていたフェルスだが、その口元は笑っていた。