「また元気ないですね?」

ゴミをかたずけてるあたしの後ろからふいにゆわれてビックリした声を出した。

「おっお疲れ様デスっ」
またあのお兄さんだった。

「ビックリさせた?」
ニヤけた顔をして笑った。

あたしにはそれが心地よかった。

「そんな顔にでてます?お兄さんにしかゆわれないけど」

「いつもより結構元気ないですよ?実際そうでしょ?」
そういって頭を撫でてくれた。
そのまま店に入りいつものようにお弁当を運んでいった。

とくになにかあるわけでもなく…

ただあたしの中に
恋愛感情が
芽生えていただけで…

悲しみがなくなった気がした。


いつものように笑顔になれた。


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