貴方をくれなきゃ悪戯するよ?【ハロウィン短編】
ヴァンパイアでも狼にはかなわない!?
だけどその両手は、晴樹の片手によってお腹の上で簡単に封じられた。
「あの、晴樹さん…?」
呼びかけてみても、反応はなくて。
ただ、その片手だけはどうしても退いてくれなかった。
状況が変わったのは30分も経ってから。
「よし。」
晴樹は一言呟くと同時に、キーボードを叩く手を止めた。
「お疲れ様ですー…。」
そうは言ったものの、私の方が疲労困憊な気もする。