貴方をくれなきゃ悪戯するよ?【ハロウィン短編】
か、っこいい…!
「大好き!!」
そう言って花束のキャンディーを握りしめたまま、抱きつく。
「Trick or Treat?」
上から聞こえたその声に、我にかえる。
お菓子、さっきの部屋に置いてきちゃった…!
「ちょっとだけ待ってて」
慌ててそう言って、取ってこようと晴樹から離れると
「いやだ。むしろ、お菓子よりも甘いもんが欲しい…。」
ぐいっと引っ張られ、倒れこんだところで晴樹の顔が近付く。