Since we were born
負けず嫌いのさちはどうしても残すことは嫌だったんだろう。
意地になっているのか唇の先を少し尖らせていた。


「先生には内緒だからね。」


俺はプチトマトを一つ摘まむと自分の口に放り込んだ。
そしてもう一つのプチトマトをつかもうとすると、さちが俺より先にプチトマトをつかんだ。


「私が食べる‼」


さちはそのまま口に入れると鼻を摘まんで、あまりトマトを噛まずに飲み込んだ。


「ゆう君、食べれたよ‼」


摘まんだせいで赤くなった鼻を気にせずさちは笑った。





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