Since we were born
そんな関係は中学二年の冬まで続いていた。
変わったきっかけは俺の身長がグンッと伸びたことだった。


その日は余りにも雪が積もっていたから俺とさちは歩いて帰っていた。


テストが終わったのと雪が嬉しくて雪玉を作ってはぶつけながら帰った。
夢中になっているうちに凍った路面で滑ったさちを「情けないな〜」と手をつかんで起こしてやった。



でも思っていたよりさちの体は軽くて勢いを付けすぎたせいか、俺の顎にさちの頭がごつんと当たった。



「痛っ〜。頭割れるかと思った〜。」


さちはそう言って自分の頭をさすっていた。
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