全部の中のひとつだけ




 風が指を通り抜けていく

 ひんやりしてくすぐったいと笑う女の子


 そんな当たり前のことを

 君はいつだって

 素敵な発見みたいに喜ぶよね




 僕はそれを 羨んでばかりいた




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