最大の出来事
本人はショックを受けていて、育実はどう言葉をかけたら良いのか、必死に考えていると、彼は椅子から立ち上がった。
「だったら、友達は?」
「と、友達?」
「そ。考えたら、最近少しずつ話したりするようになっただろ?」
確かにそうだ。挨拶したり、話をするようになったものの、まだ知らないことはたくさんある。
「友達だったら、いい?」
少し不安そうにしている潤一に、育実はにっこりと笑った。
「うん、もちろんだよ」
「やった!」
その後、潤一は鞄を持ってきていたので、そのまま帰り、育実は自分のクラスの教室へ戻った。
「育ちゃん!」
教室の中に入った瞬間、背後から璃穏に声をかけられた。
「璃穏君!」
「今までどこに行っていたの!?」
育実が職員室へ行くことは璃穏も知っていた。
だけど、いつまで経っても戻らないので、璃穏はあちこち捜していた。
「ちょっとお喋りをしていただけだから」
その相手が誰なのか、育実は璃穏に言わなかった。告白をされたことを正直に言うのは、少し照れるから。
「帰ろう、育ちゃん」
「うん、帰らないとね」
夕食が遅くなってしまうので、教室にいる友達に手を振ってから、再び一階へ向かった。
「だったら、友達は?」
「と、友達?」
「そ。考えたら、最近少しずつ話したりするようになっただろ?」
確かにそうだ。挨拶したり、話をするようになったものの、まだ知らないことはたくさんある。
「友達だったら、いい?」
少し不安そうにしている潤一に、育実はにっこりと笑った。
「うん、もちろんだよ」
「やった!」
その後、潤一は鞄を持ってきていたので、そのまま帰り、育実は自分のクラスの教室へ戻った。
「育ちゃん!」
教室の中に入った瞬間、背後から璃穏に声をかけられた。
「璃穏君!」
「今までどこに行っていたの!?」
育実が職員室へ行くことは璃穏も知っていた。
だけど、いつまで経っても戻らないので、璃穏はあちこち捜していた。
「ちょっとお喋りをしていただけだから」
その相手が誰なのか、育実は璃穏に言わなかった。告白をされたことを正直に言うのは、少し照れるから。
「帰ろう、育ちゃん」
「うん、帰らないとね」
夕食が遅くなってしまうので、教室にいる友達に手を振ってから、再び一階へ向かった。