最大の出来事
呼び方
「育実、一緒に食べようよ!」
「うん!」
月曜日、午前の授業が終わり、育実は日直なので、黒板を消しているときに一桜に誘われた。
手を洗いに行ってから、机を向かい合わせにして弁当を広げた。
「あれ?育実の弁当、いつもと違くない?」
いつも育実の弁当を見ている一桜には違いがすぐにわかる。
「今日は自分で作ったから」
「本当に!?すごいじゃん!どれかもらっていい?」
「ふふっ、どうぞ」
一桜がエビカツを箸で取ろうとしたときに顔を上げたまま、手を止めた。どうしたのだろうと、育実も顔を横に向けると、一桜は璃穏を見ていた。
何を考えているのか、一桜本人に教えてもらうことにした。
「どうかした?」
「白沢が弁当を持ってきている」
ここで育実はやっとわかった。
今まで璃穏は購買で売られている弁当やパンを買って食べていたのに、今日は違うから一桜は驚いていた。
「親に頼んだのかな?」
「さ、さあ?」
璃穏の弁当を作った人が目の前にいる育実とは一桜は思っていない。
育実は弁当を食べながら、璃穏が弁当箱を開けようとしている姿を観察していると、クラスメイトの阿佐部友希(あさべともき)が璃穏に話しかけた。
「うん!」
月曜日、午前の授業が終わり、育実は日直なので、黒板を消しているときに一桜に誘われた。
手を洗いに行ってから、机を向かい合わせにして弁当を広げた。
「あれ?育実の弁当、いつもと違くない?」
いつも育実の弁当を見ている一桜には違いがすぐにわかる。
「今日は自分で作ったから」
「本当に!?すごいじゃん!どれかもらっていい?」
「ふふっ、どうぞ」
一桜がエビカツを箸で取ろうとしたときに顔を上げたまま、手を止めた。どうしたのだろうと、育実も顔を横に向けると、一桜は璃穏を見ていた。
何を考えているのか、一桜本人に教えてもらうことにした。
「どうかした?」
「白沢が弁当を持ってきている」
ここで育実はやっとわかった。
今まで璃穏は購買で売られている弁当やパンを買って食べていたのに、今日は違うから一桜は驚いていた。
「親に頼んだのかな?」
「さ、さあ?」
璃穏の弁当を作った人が目の前にいる育実とは一桜は思っていない。
育実は弁当を食べながら、璃穏が弁当箱を開けようとしている姿を観察していると、クラスメイトの阿佐部友希(あさべともき)が璃穏に話しかけた。