最大の出来事
震え
璃穏の母親が入院している病院から出ようとしたときに知らない男が璃穏の名前を呼んだ。
「よう!久しぶりだな!」
「・・・・・・育ちゃん、早く家に帰ろうか」
育実の手を握って引っ張って帰ろうとする璃穏の前に男が立ちはだかる。
「待てよ、お兄ちゃんにその態度はないだろ?」
「お兄ちゃん?」
育実が驚いていると、璃穏の兄が育実を見下ろした。
彼の髪の色は明るい茶色、前に璃穏が茶髪に染めたきっかけを話してくれたことを思い出した。
「初めまして、育実ちゃんだよな?璃穏の兄の育磨(いくま)。大学一年。よろしく」
「よろーー」
挨拶をしてから、握手を交わそうとすると、璃穏が育実を自分の背中に隠した。
「育磨、触るな」
鋭くて低い声が間を割り、育実と育磨の邪魔をした。
「どうしてさ?小さくて可愛らしいから触りたい」
諦めずに手を伸ばすと、璃穏がそれを振り払った。
「不審者に触らせるか!」
「何それ!?ひどい!」
二人のやりとりを育実はオロオロしながら見ることしかできなかった。
しばらくしてから落ち着いて、璃穏は怒鳴り続けていたので、喉が渇いた。
「育ちゃん!」
「馴れ馴れしく呼ぶな」
「よう!久しぶりだな!」
「・・・・・・育ちゃん、早く家に帰ろうか」
育実の手を握って引っ張って帰ろうとする璃穏の前に男が立ちはだかる。
「待てよ、お兄ちゃんにその態度はないだろ?」
「お兄ちゃん?」
育実が驚いていると、璃穏の兄が育実を見下ろした。
彼の髪の色は明るい茶色、前に璃穏が茶髪に染めたきっかけを話してくれたことを思い出した。
「初めまして、育実ちゃんだよな?璃穏の兄の育磨(いくま)。大学一年。よろしく」
「よろーー」
挨拶をしてから、握手を交わそうとすると、璃穏が育実を自分の背中に隠した。
「育磨、触るな」
鋭くて低い声が間を割り、育実と育磨の邪魔をした。
「どうしてさ?小さくて可愛らしいから触りたい」
諦めずに手を伸ばすと、璃穏がそれを振り払った。
「不審者に触らせるか!」
「何それ!?ひどい!」
二人のやりとりを育実はオロオロしながら見ることしかできなかった。
しばらくしてから落ち着いて、璃穏は怒鳴り続けていたので、喉が渇いた。
「育ちゃん!」
「馴れ馴れしく呼ぶな」