君がいないと落ち着かない
大会などで知り合う人達と合同ライブなどをしたこともあった。
忍の見たのは、森山高校と同じ駅にあり森山は東口から反対の西口にある県立高校との合同ライブだ。
正真正銘、千尋と夏井と田島・榊で組んだバンドに間違い無かったが、千尋1人だけ
部活を休むことは出来なかった。
その為、急遽部活が休みだった弟に千尋の穴を埋めてもらった。
部活のない休みには毎日のように夏井達を家に呼んでたおかげで弟も彼らに慣れ、榊からギターを教えて貰うほど仲良くなっていた。
《弟もメンバー?》
少しの間の後、忍が言った。
《いや、今日のは助っ人~》
《へえ~》
気の抜けた返事が返ってきた。
部活が終わって携帯を確認した時、田島からメールが届いていた。
[今日、ライブに千尋の彼女来てたけど言ったの?]
[言ってない]
返信するとすぐ[ライブ見てた。弟に言っちゃった]と返ってきた。