君がいないと落ち着かない
青を中心としたタンスとベッド、脚の低い白い机の上にはポテトチップスやジュースが既に散乱している。
人が座っていた後のあるベッドの上の布団には智弥が、田島と夏井は床にあぐらをかいて座っている。
榊は多分まだ家で昼寝をしているんだろう。
遊び好きでバカテンション高い彼がまだ来ていない理由といえば、それぐらいしかない。
「それ何味?」
「あ、カップ麺あるやん!」
友達への挨拶より先に、手に持つビニール袋を見つめるこの2人の顔を足で踏み潰してから反対側に座った。
「コンソメとのり塩、キツネとラーメン」
顔を覆う2人の前にビニール袋を載せる。
「飲み物は?」
ドアを開けてくれた智弥が閉めながらビニール袋を見て言った。
テーブルの上を見ると、ペットボトルに入ってるジュースはもう半分以下しか残っていなかった。
「飲むの速すぎだろ」
「俺、もう7回はトイレ行った」
「買ってくるか」