君がいないと落ち着かない
3人とも千尋の言った言葉に驚いて、前のめりになって声を上げた。
「会ってないの?」
「うん」
「学校でも?」
「うん」
「付き合ってから今日までずっと?」
「うん」
夏井に続いて、あれだけ「リア充爆ぜれ!」と手を叩いて言っていた田島、智弥も順に聞いてきたが、全て本当だからどの質問にも「うん」としか答えられない。
信じらんないという顔で千尋を見つめたまま3人とも黙ってしまった。
少しの間の後、夏井が口を開いた。
「あり得ない、もう何週間か経つんだろ?」
「多分」
「……じゃあ、何て呼ばれてるの?」
「…呼ばれたことないかも」
サイダーを飲んでいた田島が驚き過ぎてむせながら言った。
「お前の彼女酷くね?」
忍を酷いなんて言われた千尋は頬を膨らませて田島を睨む。