君がいないと落ち着かない
「お茶飲む?」
こくんと頷く。
「あ、ゲームする?」
こくこくと何度も頭を振った忍から手を離して、机の上のマグカップを彼女に渡して早速ゲームの準備を始めた。
「あっ、あっ、あぁぁぁ!」
「やったー!」
背中をベッドの端に託して両手を上げてガッツポーズをする。
隣では忍が膝に顔をうずめている。
「ムカつく」
「もう一回やる?」
「………やる」
チャララーン♪
《LEVEL UP》
「「レベルアッープ!」」
2人で一緒に声を揃えて叫ぶ。
ゲームのし過ぎで目が疲れた忍は、千尋の肩に背中を預けた体勢で静かにしている。
「暇じゃない?なんかする?」
「いい……」
左肩が上下揺れ、あぐらをかいた千尋の太ももに忍の頭の重さが掛かった。