君がいないと落ち着かない
『それは告白ですか?』
切れ長の真剣な目が忍を掴む。
驚きとその視線で身体が固まる。何かを言い返そうと思っても、喉が詰まって声がでない。
私が彼に聞いた言葉は告白と分類されるのだろうか。
「…あ~、違いましたか?」
背中を曲げて前かがみの状態で忍の顔を覗き込みながら聞いてくる。苦笑いで目が合ったり逸らしたりを繰り返している。
「すいません…でした…」
忍が何も言わずにいると彼は申し訳なさそうな顔をしながら、覗き込んでいた頭を引っ込めた。
顔を上げて表情を見てみると、物凄く気まずそうな顔をして床を見つめていた。
また彼に悪いことをしたと思い、何か話題を探していると深緑色のJYANDOLの本が視界に入った。
「……本貸しましょうか?」
ガタッ
とっさに出した言葉に彼は驚いた表情で椅子からずり落ちそうになってしまった。
助けようと体を前に伸ばす。