君がいないと落ち着かない

2人が部屋に入って荷物を部屋の隅に下ろすと、ジャージをバックから取り出し、着替え始めた。
その頃には4人は既に着替え終わり、真ん中にある低いテーブルの周りに置かれた座椅子に座ってテレビを点けたり、携帯を見たりしていた。
「そろそろ行ったほうが良いよね?」と林が時計を見ながら言った。
「うん」と忍が答え、点けたテレビを消した。6人が部屋を出て、林が鍵を閉める。周りからも廊下へ出たり、歩きだしたりしていた。集合場所は上がってきた階段を下りなければならなかった。

階段を降りる途中でも、人間が緩やかに波を起たせていた。
「集合場所ってどこだっけ?」
「うちらは、鶴の間」河崎が横にいる林に聞くと、林は前を向いたまま答えた。
「めんどくさいな~、ここにいる間ずっと先生の話聞くだけじゃん」
忍が愚痴ったれた言葉を言う。横にいるれー子がにんまりした表情を天井へ向けて「明日のカレー作りは楽しみだなー」と言った。


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