オフィスラヴ－鬼上司の対処方法ー
「私、悠真さんの部屋に絶対に泊まるから・・・お義兄ちゃんは口出ししないでね・・・」

私は言葉を強めて言い返す。

勇生さんが父親面するなら、私はとことん反抗してやる！！
私は意地になっていた。

「・・・」

勇生さんは苛立ったようにそのまま、自分の方に私のカラダごと引き込んだ。

次の瞬間、私は勇生さんの腕の中に抱き締められていた。

「お前が悠真の部屋に行くと言うコトは、こう言うコトだ・・・」

「・・・」

「俺が今からレクチャーしてやる・・・」

勇生さんは怒ったように早口で言うと、そのまま私を強い力でソファに押し倒した。


「ち、ちょっと・・・待ってください・・・」


「悠真が待つと思ってるのか？？」

勇生さんは抵抗する私の両手を抑えようと力を込める。

男性の本気の力にはさすがに敵わなかった。


「！？」

勇生さんは切なげ瞳で私の顔に顔を近づけて、キスしようと迫った。

私はギュッと目を瞑った。

キスされると思ったが、目を開くと間近で勇生さんは私の顔を思いつめた表情で眺めているだけだった。


「勇生・・・さん」

勇生さんはカラダを起こして、ソファの端に腰を下ろす。

私もカラダを起こした。

「悠真を紹介したのは俺だ。
お前と悠真のコトを干渉する権利は俺にはない・・・」


「私・・・勇生さん
が好きなの」

「えっ？」

勇生さんは目を円くして私を見る。

< 112 / 118 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop